「Omnia mecum porto mea」 ラテン語で『知は最大の富である』の意味です。
アメリカ等の外国の学校では良く目にする言葉らしいです、留学経験のある人の情報ですが・・。 ギリシャの賢人ビアスの言葉ですが、20世紀から確実に、知は富でもあり権力でもある時代になり、マルクス主義も権力闘争で疲弊し崩壊しました。
反面、資本主義は『知は富である』を謳歌し、理念的には資本主義のデメリットを克服したマルクス主義が崩壊したのは、人間の「性」である権力への憧れでしょうか・・。 でもその様に言うと、権力志向は無いと云う人が多いのですが、犬の序列識別の如く、家族、学校、職場で無意識に序列を作り、上には服従の姿勢、下には強制の姿勢を行なっている人は多いのです。 権力主義と言うと、上に立つ事をイメージしますが、実際は多くの人は無意識の服従姿勢になる事で権力主義の一員である事は明白です。 人は例え下部の層いる意識はなくとも、一旦権力を持てば同じ様な思考になり易いと云う事です。
それが人間の『性』なのでしょう。
「私たちが信頼すべき大いなる心は、私たちが客観的に経験できるものではありません。
それは、いつもあなたとともにあり、あなたの側にあるのです。目はあなたの側にあるでしょう。なので、あなたは自分の目を見ることができないし、目は自分自身を見ることができないのです。目は外側のもの、客観的なものしか見えません。そのことを自分にふり返ってみると、自分とは、あなたの真の自己ではもはやなくなっています。あなたは、なにか考えられるような対象として、自分自身を外に投影しているのです。
あなたの側にいつもある心は、単にあなただけの心ではなく、普遍的な心であり、いつも同じであり、他人の心と異なったものではありません。それが禅心です。それは大きな、大きな、大きな心です。あなたが見るものは、なんであれ、この心です。あなたは、この心を知らないかもしれませんが、ここにあります。そしてなにかを見たとたんに、この心は、あります。非常におもしろいことです。みなさんの心は、つねにみなさんが見るものとともにあるのです。
したがって、おわかりのように、心とは、同時にすべてなのです。
『禅マインド ビギナーズ・マインド』鈴木俊隆著／松永太郎訳